海紅俳三昧会場
第112回俳三昧 1 - 俳三昧
2022/05/11 (Wed) 15:38:30
身のうちの自在鉤すこしうごきはつ夏 聡
Re: 第112回俳三昧 1 - はるか
2022/05/31 (Tue) 21:41:40
「身のうちの自在鉤」共感できます。遠い日のいろりの記憶がそうさせるのでしょうか。秀雪さんの案、考えてみましたが、やはり「身のうちの」がいいと私は思いました。心の持ちようだったり、在りようだったり、ほんの少し変わったな、と自覚する。そんな年齢なのかなあ。
良い句です。
Re: 第112回俳三昧 1 - 聡
2022/05/28 (Sat) 00:08:27
みなさん、ありがとうございます。
心象句です。秀雪さんご指摘の通り「身のうちの」は大正、昭和にかけて活躍した作家の作品でよく見かける言い回しです。それが逆に新鮮で、試しているところです。「身の底の」とかも。
「身の自在鉤」でも通じるならそう推敲したいです。
季が動いてしまう構成なのが瑕ですが、初夏だなぁとの実感がきっかけだから仕方がないか(汗。
Re: 第112回俳三昧 1 - 幸三
2022/05/23 (Mon) 21:20:23
この自在鉤がどのようなものかよくわからないのですが、いろいろ引っかかっている物事はそのままに少し心の持ちようが変わってきた、というようなことでしょうか。
ショカと読めないように「はつ夏」となっているところが季節の狭間の雰囲気を印象的にしていると思えます。
Re: 第112回俳三昧 1 - 秀斗
2022/05/23 (Mon) 20:22:16
迎えるのがはつ夏というのがよいと思いました。はつ夏は生命の律動の季節。際立った完成が自然のアミニズムをとらえる。詩のお手本のような作品だと思いました。
Re: 第112回俳三昧 1 - 吉明
2022/05/20 (Fri) 05:46:37
「身のうちの自在鉤」はずうっと聡さんの中に在る何かの基準、感受性、道徳心のようなものを思いました。それがすこしうごくことにより季節を認識したり、感情の動きを察知したりすることが出来る拠り所のようなものに思いました。
Re: 第112回俳三昧 1 - 秀雪
2022/05/16 (Mon) 23:02:25
ほんの数ミリの自在鉤の動きが、はるか遠くまで来ていたことを気づかせてしまった。なんという詩情!
後戻りはきかない、けれどそこに後悔はないように思います。なんなら男の色気のようなものも感じますね。
ひとつ、「身のうちの」という言い方はどうでしょうか?
自在鉤すこしうごきはつ夏
だけでも十分想像力を刺激しますが、どうしても作者は自身の心の(または身体)の変化を訴えたかったのでしょう。おそらく「おのれの自在鉤」「こころの自在鉤」「わたしの自在鉤」「ぼくの自在鉤」など、いくつもある候補の中からこの「身のうちの」を選んだのでしょう。個人的な好みとしては、無しか、もう少し違う言葉があればいいな、と思ったり。
まぁこのままでも十分愛すべき作品だと思います。
Re: 第112回俳三昧 1 - 田中耕司
2022/05/15 (Sun) 12:38:29
ほんの少しこうくんや、幸三君よりも年の差の少ない作者で少し救われたような気持ちにしてもらった。おのれの身のうちの自在鉤ってのは、どのように理解すれ良いのかって思うのだが、あまり細かく分析しない方がいいのだろうと思った。自身の意識の中で、その少しの動きを感じ取った心持は、結句のはつ夏って言葉を持ってくるために用意されたもののような感じを強めているように感じた。ほんの少し、作者の句作に向ける意識の変化を思った。