海紅俳三昧会場
第106回俳三昧 4 - 俳三昧
2021/11/14 (Sun) 07:09:40
風剥がれ落ちたかけら蜻蛉たちひらめく はるか
Re: 第106回俳三昧 4 - さいとうこう
2021/12/03 (Fri) 10:44:23
「風剥がれ落ちた」すごい表現ですね。
抒情があり、詩人だと思いました。「ひらめく」とまで言わない方が余韻があるかな、とも思いましたが、作者の視線が優しく好きな句です。
Re: 第106回俳三昧 4 - はるか
2021/11/28 (Sun) 23:11:05
蜻蛉も寒くなってくると弱々しく見えてきます。
飛ぶスピードも落ち、手や足に寄ってきます。あたたかいからなのかな?
まだ高いところを飛んでいる蜻蛉、弱って地面近くにいる蜻蛉。そんな蜻蛉たちの翅が光るのを見ていたら、こんな句になりました。
語順についてはたぶん
剥がれ落ちた風のかけら蜻蛉たちひらめく
の方がわかりやすいのでしょうね。今でも迷いはあります。
上にあるものは上に、という先輩からの教えを思い出したのと、わかりやすい語順だと説明や陳腐につながりそうだなという思いがあって、この語順にしています。
Re: 第106回俳三昧 4 - 田中耕司
2021/11/21 (Sun) 11:44:48
私の暮らしている横浜ではもう蜻蛉たちと云えるような状況は見られなくなってしまっているのでどう読めばいいのか迷っている。ただ秀斗君の言うように風のかけらが蜻蛉だなんて、もう私には読めなくなってしまっている。ただ子供のころに蜻蛉に囲まれて過ごした時のことを思い出して懐かしさに浸っているよ、作者に感謝しているよ。
Re: 第106回俳三昧 4 - 秀斗
2021/11/21 (Sun) 08:01:19
風のかけらが蜻蛉であるとは、世の中とてつもない詩人がいるものです。それこそなにげない日常のかけらが詩になっています。剥がれ落ちた、も美しいですね。蜻蛉の『あの様子』(表現しきれない…)が目に浮かびます。
Re: 第106回俳三昧 4 - 吉明
2021/11/18 (Thu) 16:31:38
今年はあまり出歩かなかったせいか蜻蛉を見た記憶が有りませんが、この句には確かな観察力を感じます。「剥がれ落ちたかけら」「蜻蛉たちひらめく」実際に見ていなければ出てこない詩の言葉です。
Re: 第106回俳三昧 4 - 秀雪
2021/11/18 (Thu) 10:10:21
美しい句です。『蜻蛉』は「せいれい」と読ませていただきました。
剥がれ落ちた風の欠片がトンボである、という視点の面白さに加えて、『ひらめく』の語が持つ様々なイメージが、この句に奥行きを与えているようです。「トンボたちが日の光(あるいは夕陽)にきらめく様」「トンボたちが何かをひらめいた様」「トンボたちが風にひらひらと揺れる様」など。
ただ、語順はどうでしょうか。他にいくつもやり方はありますが、正解はわかりません。当然作者はあらゆる語順を試された上でこうなったのだと思います。