海紅俳三昧会場

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第93回俳三昧01 - 俳三昧

2020/08/11 (Tue) 15:22:13

電柱にまで夢を授ける月光  秀雪

Re: 第93回俳三昧01 - 秀雪

2020/08/26 (Wed) 12:27:52

夏は夜、月のころはさらなり。
本当に月明かりが美しい夜でした。
静まり返る町にまんべんなく降り注ぐ月光が、まるで全てのモノに夢を授けているように感じました。
ただ、はるかさんご指摘の通り、「にまで」は、少し説明的、感情的すぎかな、と思いました。
それにしても神々しい景を、いかに詠むべきか、感情は排除すべきなのでしょうか。感動律と言っても、あまりに私的な感情は鼻白む、というのは経験上わかりますが。
そのへんのバランスが難しいところですね。
耕司さんのお話、大変勉強になります。それも含め、もう一度推敲したいと思います。
ありがとうございました。

Re: 第93回俳三昧01 - 田中耕司

2020/08/22 (Sat) 07:07:56

はるか節の海紅の伝統的な教えについて、なぜ私がこだわってしまうのかを少し説明しておきます。私がまだ高校生の頃一碧楼の”とつとう鳥とつとうと鳴く青くて低い山青くて高い山”の一句について武夫師に尋ねた時の事です。この高い山と低い山の順番には決まりがあるのですかと聞いたところ、「高い山が先に見えたら。低い山は見えないだろう。」と言われました。それがよいトラウマになっているのかもしれません。もう一つ、”山一つ二つ三つ夏空”「この一句のように目線の動きのままにつくればこの一句のように空が下に来るのは当然ということになる。このことを忘れないようにしなさい。」このような話を思い出すたびに私が皆にこんな風にしてあげられているのかと不安になってしまうのです。

Re: 第93回俳三昧01 - はるか

2020/08/20 (Thu) 20:38:30

耕司評の月光が下にある、っていうのは、「上にあるものは上に、下にあるものは下に」という海紅伝統の教えに合致しないので、違和感があるということですね。

上にあるものを上に置くと景がすんなり入って来るのですが、この句の場合は最初に月光を置くとネタバレしてしまう感じがします。電柱が最初に来て、後から月光射すほうがインパクトがあるように思いました。電柱だけだと寂しさがあり、そこへ射す月光が暖かさを添えてくれるとするなら、この語順でいいのではないかと。

私が気になったのは「にまで」です。
ここはもっとシンプルな方が情景が浮かびやすいのでは。

Re: 第93回俳三昧01 - ゆきこ

2020/08/19 (Wed) 20:45:19

優しい気持ちになれました。電柱にまで夢を授ける、不思議な力を持っている月光には、と読みました。

Re: 第93回俳三昧01 - 田中耕司

2020/08/19 (Wed) 11:18:27

この作品で最初に思ったのは、月光って上にあるものが一番下になっているところ、それから授けるっていう上から目線な言い方もちょっと嫌だったな。夢って言葉がそれらを皆打ち消してくれているのかな。このあたりにもう少し工夫があってもいいのかなって思ったよ。

Re: 第93回俳三昧01 - 吉明

2020/08/15 (Sat) 06:43:53

はじめ宮沢賢治の「月夜のでんしんばしら」のメルヘンを思いましたが、「電柱」「授ける」「月光」の言葉が鋭く明晰で宗教画的な神の慈悲を感じました。

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