海紅俳三昧会場

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第87回俳三昧03 - 俳三昧

2020/02/09 (Sun) 10:17:38

さらさらとさらさらとこなゆきのあかるいあさ     はるか

Re: 第87回俳三昧03 - こう

2020/02/26 (Wed) 17:48:41

「さらさらとさらさらと」がとても効いていると思います。朝の粉雪が舞っている「あの感じ」が情感たっぷりに詠まれています。「粉雪」ではなく「このゆき」にすることで冷たい雪にどこか温かみを感じます。はるかさんは雪国にお住まいですが、雪を憎むのではなく雪とともに行きていく決意のようにも感じます(同じ雪国出身者として)。

Re: 第87回俳三昧03 - はるか

2020/02/22 (Sat) 23:00:19

今年はほとんど雪が積もらない冬でした。
除雪もほぼ要らなかった。前代未聞です。

いつでもは見れなかったですけど、それでも少しは降りました。10回に満たないくらいかな?もはや雪国とは言えないレベルですね。この時の雪は降っているのに空が明るくて、もう春の雪だな、と感じるものでした。

「さらさらと」を1回にするか、2回にするかは比較して、2回の方が圧倒的に詩情があると判断。決めてから、そう言えばと中原中也を思い出しました。たぶん中也も同じ理由で2回繰り返しを選択したのではないかと思いました。

助詞「と」を入れたのは、後付けで考えた理由ですけれども、雪の降るスピード感の違いです。
「さらさらさらさら」だと間断なく均等に降る感じですが、この時の雪はわりとゆっくり、ふわっと降りて来るような降り方でした。
その辺は直感で作っています。

Re: 第87回俳三昧03 - 石川聡

2020/02/21 (Fri) 23:17:00

自分の詩情の純粋性のみを目指すと、不思議に主観的な言葉が取り除かれていきます。この句はその見事な一例だと思います。「ゆき」の映像喚起性をうまく使って全体を組み立てていると思いました。

助詞「と」を入れた理由を聞きたいです。

Re: 第87回俳三昧03 - ゆきこ

2020/02/16 (Sun) 19:49:15

さらさらとしている雪がいいですね。作者がお住まいの山形では、いつも見れるのうらやましいです。
私は、宮沢賢二の永訣の朝を思い浮かべました。
「あめゆじゅとてきてけんじゃ」でしたか。そんな美しいリズム感を感じました。

Re: 第87回俳三昧03 - 吉明

2020/02/16 (Sun) 07:39:34

「さらさらとさらさらと」の心地よいリズムが名曲のイントロのようにはるかさんの詩の世界へ読み手を誘ってゆきます。秀雪さんは山頭火の句を思ったようですが、自分は中也の「一つのメルヘン」の一節「・・・それに陽は、さらさらとさらさらと・・・」を思いました。平仮名だけの効果もあり、視覚的にも聴覚としても無垢で静まり返った美しい句です。

Re: 第87回俳三昧03 - 秀雪

2020/02/12 (Wed) 22:24:50

一読してすぐに山頭火の「あざみあざやかなあさのあめあがり」の調べを思いました。
「あ」の母音の多用から明るい雰囲気を醸しながら、やはり「ゆき」の持つ哀しみや淋しさと相まって、作者のまたは全ての人間が心に抱く矛盾のようなものが絶妙に表現されており、象徴詩的なとても美しい作品です。
難しい言葉は一切無く、全て平仮名であるということで、真っ白な雪景色がすんなりと思い浮かびます。朝の静寂の中、徐々に強まりゆく雪。これまた真っ白な野うさぎがぽつねんと無音の世界に耳を澄ませているような。
「さらさらと」の繰り返しに、作者の何か強い思いが透けて見えるようですが、まぁとにかく美しい!繰り返し音読したい句ですね!
敢えて意味など考えなくともよろしいかと。
こんなやり方もあったのか、という驚きの一句です。


しかし、これ、好きですね。(^-^)

Re: 第87回俳三昧03 - 田中耕司

2020/02/12 (Wed) 09:52:04

作者の暮らしている山形とは比較にならないが、私の暮らしている横浜でもたまには雪が降る。するといつもは暗い夜明けでも雪の朝は明るい。今年は全国どこも雪が少なく、これからの水不足が心配されている。さてこの作品は、すべて”かな”で作られている。その意図は解らないが雪国で暮らす人たちの雪を迎える気持ちが、我々とは違うのだと言われているように感じた。

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