海紅俳三昧会場

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第86回俳三昧06 - 俳三昧

2020/01/12 (Sun) 11:10:23

補助輪つけ子どものじてんしゃ春が走りだす   こう

Re: 第86回俳三昧06 - 由紀

2020/02/01 (Sat) 22:38:58

元気な動きの子ども、緊張している子ども、たどたどしい子ども、子どもがどんな子どもであっても春の到来の明るさを感じさせますね。

長律については「子ども」「春」が両方とも強い要素であり、どちらが主題か迷いました。
言葉や文脈に強弱をつけるなど、作者の感動の中心が見えてくると長律がより生きると思いました。

Re: 第86回俳三昧06 - こう

2020/01/31 (Fri) 15:31:16

今月は多忙やインフルエンザなどの体調不良が重なり句評がままならず大変申し訳ございませんでした。
本句は長律を意識して作りましたが、動かせる語がある以上成功とは言い難いかなと感じています。
皆様の意見を伺いこの句は短くても十分句意は伝わる句だと思いました。
どこも動かすことができない完璧な長律句をいつか作ってみたいと思っていますので、焦らず日常の作句と並行してチャレンジしていこうと思います。

Re: 第86回俳三昧06

2020/01/29 (Wed) 01:50:32

今回一番難しいなと思った句です。

これは、補助輪、子供の自転車 / 春 + α
の素材を往年の海紅の構文に当てはめて詠んだものではないだろうかと思いいたりました。


補助輪つけ 子どものじてんしゃ
===== =========
  A       B

AしたBの構文部分を一章とする。  


春が 走りだす
== ====

春~  D

これが第二章になる。


それで、第一章は伏線となり第二章の「春」が第一章の内容を象徴しつつ結語へと落ち着いていく構文構成を試した句なのではないかなと。

第一章では比較的細かい描写が伏線として仕込まれる傾向なのか?

第二章ですが、海紅では細かく厳密に季語を使えという表だった句評や指導はなかった印象があります。

それよりは、句全体にかかる季感が一句を構成するうえで重要な場合に、一番イメージの喚起力が広く単純化された「春、夏、秋、冬」の語を使って来た傾向があるような気がしています。

内容の具体的な読みですが、なにか新しいことを始めるというのが春の気分であったり、子供=人生の春の章という寄せも感じます。

補助輪や自転車からは走るのイメージが付いてきます。

そういう第一章の伏線をまとめ上げるのが、二章の「春」であり「走り出す」という複合動詞の結語構成になるのかなと。

自分の読みは全く的外れで、もしかしたら、こうさんは実景を素直に詠んだだけかもしれません。

ここでちょっと本題から外れますが、最近こうさんが取り組んでいる作業として、往年の海紅俳人の構文解析があります。

一碧楼の直弟子がどうしてこういう構文の表現を目指したのかをきちんと「見える化」する貴重な作業だと思います。

それが分かった時、今の俳人の気分をその構文に当てはめて再解釈した作品を詠むことが可能になるし、自由律俳句が蓄積してきた技術がきちんと受け継がれるようになるのではないかと思います。

そんな流れから、今回の句の読みに思い至りました。

長文失礼しました。

Re: 第86回俳三昧06 - 秀斗

2020/01/26 (Sun) 20:15:55

長律ながらリズム感は失われていないと思います。柔らかなリズム感から、作者の見た穏やかな景色が伝わります。じてんしゃと補助輪が同居しているところが興味深いところです。

Re: 第86回俳三昧06 - ゆきこ

2020/01/26 (Sun) 09:47:38

作者の句の研究で試されているので長く、言い過ぎているけどそれで成り立つ句なのでしょう。
私の考えで、この句で残す言葉は、補助輪、春、走り出すが最低でもいるのかとするならば、後はつけこどものじてんしゃの部分です。ここから、どの言葉を足すかで、
補助輪つけ春が走り出す
が伝わります。

Re: 第86回俳三昧06 - 田中耕司

2020/01/20 (Mon) 13:48:09

この一句の問題点は、子供を子どもと書き、自転車を仮名で書いているところ、漢字が続いてしまうのを嫌ったのかもしれないが、どうも長ったらしく感じてしまう。じてんしゃを自転車と普通に書いて自転車が春がとすればよいと思う。長い短いは字面によって違ってくる、作者の工夫は解るが、皆が同じように、付けたり、取ったりしたくなるのは作者の工夫がもう少し足りなかったと思ってほしい。

Re: 第86回俳三昧06 - 秀雪

2020/01/18 (Sat) 22:10:28

長律句というものはリズムが命ですね。絶対に一文字たりとも外すことができないリズムを供えているかどうかに懸かっているのではないでしょうか。自由律である以上、そこに明確な答えを見出だせるのかは個人差もありわかりませんが。例えば私なら、
補助輪つけ「て」子どものじてんしゃ春がはしり出す
としたくなりますがやり過ぎですね。確かに削れる要素はありますが、このままでも私はくどさは感じないので好きです。

Re: 第86回俳三昧06 - はるか

2020/01/18 (Sat) 21:03:39

吉明さんの評を受けてなんですが、私はもっと外してみたくなりました。
「補助輪」と言うだけで子供の自転車ということはわかるのでは?
補助輪の春が走りだす
春の補助輪走りだす
まあ、これだと春に補助輪がついてしまいますかね…。

Re: 第86回俳三昧06 - 吉明

2020/01/17 (Fri) 05:35:13

「補助輪」「こども」「じてんしゃ」「走り出す」春満載の明るい句ですが少し言い過ぎの感があります。長年の習慣で意味もなく何れかの言葉を外してみたくなります。
補助輪つけじてんしゃ春が走りだす
子どものじてんしゃ春が走りだす
補助輪つけ子どもの春が走りだす
補助輪付け子どものじてんしゃ走りだす
どの言葉を外しても春を感じますが、作者は敢えて全ての言葉を盛り込み丁寧な描写を試みたように思いました。

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